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ふることふみにようこそ! カウンター人目の訪問者です。参考文献、引用等は、水谷清 先生 著 古事記大講 です。

ふることふみ(古事記)

あめつち はじめ おこるのとき たかあまはら に なりませる かみの みなは あめのみなかぬしのかみ
つぎに たかあみうむすびのかみ つぎに まあかみうむすびのかみ


次  高御産巣日神       次  摩詞御産巣日神

高天原には 順流(タカアマハラ)と逆流(ラハマアカタ)とがあります。
 タカアマハラは宇宙構成の三大根本神力であります。

(1)タカアハラ  遠心的発射螺旋状神力
(2)タアマハラ  求心的凝集螺旋状神力
(3)カアマハラ  円融的交流螺旋状神力

ラハマアカタは相(形・容・姿・態)となる螺旋状波

(1)ラハマアカ (2)ラハマアタ (3)ラハカタ

高天原(全大宇宙)には、神力と神相とが本来一体でありながら、相反する両面として働いていて、「カ」の作用で「相」が現れ、「相」の作用で「力」が種々に現れるのであります。
この順逆二つの流れの結合によって、一切の万神万生万有が生み出されるのであります。


御座巣日 ミウムスビ(ミ ウム ムスビ)

二つの流れが互いに結合し、新しいものを生み出してゆく根本創造の働きであります。
一切の万神万生万有は在る(ある)のではなく、なる(成る・鳴る・生る)のである。成るということは単なる存在ではなくて、生成である。生成とは一瞬一瞬 新生し、無限に伸展することであります。不断に無限の創造が続けられて、無限無量の個々性、種々相に活現することであります。


タカアマハラの順流をタカアで代表し、ムスビとカミを付けて、神力系統大祖神と仰ぐ。
「タカア ミムスビ ノカミ」  神力大祖神
                タタア(父)系・神漏岐系・霊魂系(霊系)
タカアマハラの逆流をマアカで代表し、ムスビとカミを付けて、神相系統大祖神キ仰ぐ。
「マアカ ミムスビ ノカミ」  神相大祖神
                ママア(母)系・神漏岐系・物質系(体系).
天之御中主神の父系(霊系)としての現れが「タカア ミムスビ ノカミ」であります。
天之御中主神の母系(体系)としての現れが「マアカ ミムスビ ノカミ」であります。

3−1


この みはしらの かみは   ならび ひとりかみ なりまして かくりみに ます
此三柱神者        並独神成坐而隠身也

並独神(ならび ひとりがみ)
天之御中主神(一神)を立てると、高御産巣日神・摩訶御産巣日神(二神並立)は消え、高御産巣日神・摩訶御産巣日神を立てると、天之御中主神の名は消えてしまうのであります。
天之御中主神と高御産巣日神・摩訶御産巣日神は同じ神の別名であります。
一神は二神並立であり、二神並立は一神であります。
独神(ひとりがみ)とは一神のことであり、並(ならび)とは各々の特質を有しながら、並んだままの独神(全部合わせて一神)であります。
八百万神が発現すれば、各々の神は各目の特質を有しながら、並んだまま八百万神全体で一神であります。一神 即 八百万神。八百万神 即 一神。
天之御中主神(一神)を本位に立てれば、八百万神の名は消え、八百万神を本位に立てれば、天之御中主神の名は消える。
天之御中主神(一神)の自然の発露が、高天原となり、八百万神となる。
天之御中主神 即 高天原 即 八百万神。
「万神 即 一神」という一神教と、「一神 即 万神」という万神教とは同じであります。

隠身(かくりみ)
天之御中主神は隠身を仮凝身・輝身・駈身・限身の四つの相として表現しているのであります。
創造神業も統一神業も自在神業も限定神業も、すべて隠身(絶対)神業の現れであります。
隠身とは、決して表面には現れないで、永遠に隠れた身となって働く本体を指す。
一神(天之御中主神) 即 二神(高御産巣日神・摩訶御産巣日神)であり、
          即 四神(宇麻志阿斯訶備比古遲神・天之常立神・
               国之常立神・豊雲野神)であり、
          即 八神(宇比地邇神・妹須比智邇神・月杙神・妹活杙神・
                 意富斗能地神・妹大斗乃辨神・淤母陀琉神・
                 妹阿夜訶志古泥神)であります。
この後に八神(絶対神業〕を総括して、仮凝身神である伊邪那岐神・妹伊邪那美神が現れ
るのであります。従って天之御中主神から妹阿夜訶志古泥神までが隠身(かくりみ)の神であります。

4−1


つぎに くに いとけなく うきあぶらの ごとくして くらげなす ただよへるの とき 
次国稚         如浮脂而         久羅下那州多陀用弊流之時

あしかびなし  もえあがるものによりて  なりませるかみのみなは

如葦牙      因萌騰之物而      成神名

うましあしかび ひこぢのかみ つぎに あめのとこたちのかみ 
宇摩志阿斯訶備比古遲神   次   天之常立神
このふたはしらのかみもまたひとりがみなりまして かくりみにます
此二柱神亦独神成坐而               隠身也

つぎになりませるかみのみなは  くにのとこたちのかみ つぎに とよくもぬのかみ
次成神名           国之常立神      次   豊雲野神
このふたはしらのかみもまたひとりがみなりまして かくりみにます
此二柱神亦独神成坐而               隠身也

「国稚」とは、国即ち高天原則ち全大宇宙(三世十方)の内実が明確にされていない状態
       国即ち組合せ即ち構成が初期の段階で概括的な状態
「如浮脂而」とは、絶対(海全体)が相対的に現れて表現されるということは、海の表面
       に起伏が生じて、起伏同士は互いに別々に見える状態になること。
       海の表面が起伏を生ずるまでに至っていないが、表面を浮脂が覆って
       僅かながらも変化の認められる状態。
「久羅下那州多陀用弊流之時」とは、クラゲが海面を無秩序にふわふわと流されているよ
       うな戯一性の無い混沌とした状態。
「如葦牙」とは、葦の芽のような形を伴って、生命(成り・鳴り・生り)が発動する。
       アシは速度、カビは酵素、酵素が触媒となって他の物質同士の化学反応を助けるように、ムスビのカがある速度をもって発動。
       ムスビとは、二つの流れが互いに結合し、新しいものを生み出してゆく根本創造の働きであるが、無限無数のアシカビが発現することによって、具体的な創造の第一段階に入ったことになるのであります。
       勿論、一つ一つのアシカビには、神力大祖神(タカア ミムスビ ノカミ)の働きと神相大祖神(マアカ ミムスビ ノカミ)の働きの両方が伴っていることは当然であります。
「萌騰」とは、モエアガル即ち火性のムスビを指す。
「宇摩志阿斯訶備比古遲神」とは、ウマシは自受法楽の無量歓喜、至楽の極致であります。
       ヒコヂは円融無碍自在の状態であります。
       天之御中主神の無量歓喜の自然な発露として発現したアシカビは、その一つ一つが独立して自由自在なものであります。
       その一つ一つに一大神格を認めて呼ぶときの名が「ウマシアシカビヒコヂノガミ」であります。


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