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     順境こそ、深い深い感謝を捧げる

 「人の幸せ」というのは、感謝の心が深くなることなんですね。今、この世に生まれさせてもらって、いろんな環境・境遇に置かれているんですけど、その中でどれだけ無限の幸せを感じ取れるか。これは感謝の深さに比例すると思うんです。折角与えてもらってる幸せにも気づかなかったら、感謝の心を起こせてないですよね。この世だけでも無限のプラスを発見しないと、本当は嘘ですね。無限の幸せを既に与えてもらってますよね。一つ一つ数え上げたら、もうキリがないぐらい無限の幸せがあるんです。それに気づいて、はじめて深い感謝になるんです。でも、ちょっと思い通りに生きようとするだけで、感謝の心って忘れていくんですよね。

 例えば、健康一つでもそうですね、病気一つすると、みんなは病気ばっかりを掴むでしょう。「私は不幸だ、不幸だ」というんですけど、そんなことはないですね。病気の箇所は一箇所ですね、健康の箇所ははるかに多いでしょう。全身の細胞は全部病気はしてないですよ、ほんのちょっとだけ、マイナスの思いをかぶって消す働きをしてくれてる細胞があるわけですね。みんなマイナスじゃないですね、みんなプラスの働きをして助け続けてくれてるのね。この肉体の姿一つをみても、どれだけ幸せを発見できるか、計り知れないものがあるんですよね。だから、細胞一個一個に一回の「ありがとうございます」を言えたかどうか。言えないですよね、六十兆回言わないといけない。何億回言うのでも一生では不可能ですよね。でも、一回ぐらいは感謝の心を捧げるというのは必要ですよね。そしたらプラスのものを数え上げるだけで、もう感謝せずにはおれないでしょう。一瞬の休みもなく、感謝し続けてこそ本当の生き方ですよね。

 この世でいろんな恩恵を受けてる、その恩恵の数って無限に大きいですね。この世だけじゃないんですね。この世は無限の中の一つにも満たない。もっともっと大きい無限の幸せを与えてもらいながら、まだ気づいていないですね。それはやっぱり感謝の練習を忘れてるんです。もっともっと感謝の練習が必要ですね。プラスを数え上げる練習、またマイナスを軽くしてもらってることを思い返す練習です。

 何故、感謝を忘れたんでしょう。不思議ですね。元々、神さまから分かれて出てきた自分は、感謝の心の自分ですよね。感謝の心の自分が感謝を忘れるというのはおかしいですね、本当はね。本当は忘れてないんでしょうけど、表面をちょっと思いの心が覆ってるんですね。人間の体も汚れたら「ああ、汚い」と思うけど、汚れを取ったらきれいでしょう。中身は汚れないですね、表面に汚れがつくだけね。
 心も同じですね。感謝の心が本当の自分で、表面に思いがちょっと覆ってるのね。思いの心って、どうしても小さい部分を掴んでしまうわね。この、掴むのが曲者ですよね。「思い通りに生きよう」というのを、やっぱり捨てないといけないですね。感謝の心で掴める幸せは無限ですけど、思いの心で掴める幸せは一つですよね。
 この切り替えの時期がいつかというのは、一人一人違うと思うんですけど。一旦は思い通りに生きようとして、小さい幸せを味わうんだと思います。
 苦しんでる時、困った時は大体「最初から幸せだけにしてもらったらいい」って言うんです。「幸せな状態に最初から置かれたらどうか」と思うのね、そうすると感謝を忘れるんですね。

 例えば、毎日ご馳走を山盛りいっぱい与えてもらったら、みんなどうでしょうね。食べられる量の十倍ぐらいのご馳走を与えてもらって、一日三食「食べなさい、食べなさい」と言われたら大抵、文句を言い出すんです「もう、入らない、もう要らない」と言う。そしたら、お腹を空かせたほうがいいんですよね。「幸せが一杯」というふうにしてもらっても、あまり幸せが大きすぎたら受けきれないですね。不足も出がちなんです。

 それを本当に心の底から感謝で受けられるようになるというのは、やっぱり感謝の心を本当に磨き上げないといけないですね。だから、最初からの感謝は、ダイヤモンドの原石みたいなものね、もう一回磨き上げるんですよね。一旦思い通りに生きて「思い通りに生きるだけじゃ、駄目なんだ」と気づいて、小さい幸せからもう一回感謝を積み重ねて、大きい幸せへ戻っていくんですね。だから、順境も逆境も、両方必要だと思いますね。

 草花の種を蒔いてもそうでしょう。一粒の種を土に入れて、蒔いて、根が先ず出てきますよね。根を張って、それから地上部の芽が出はじめますね。根の働きというのは、光のない世界で、言わば、逆境に生きているんですね。逆境に生きて養分を吸い上げるんですよね。そして地上部がどんどん成長する。

 人もそうですね、人の心の成長も同じだと思います。感謝の心の種を蒔かれても、逆境でこそ必要な養分を吸収して、そして地上部が栄えて、最後には感謝の花が開き実を結ぶんですね。神さまは必要なものを的確に与え続けてるんで、無駄はないんですよね。「みんな必要なんだ」というふうに気づいたらいいだけですね。そしたら逆境にも感謝が深くなる。順境には勿論感謝が深くなるんですよね。本当に神さまの護りは計り知れない無限に大きいものなんです。ただ、それに早く気づけるかどうか、気づく心に早く戻してもらえるかどうかですから、苦労を早く先にしたほうがいいかもしれないですね。

 「根」って大事ですよね、「根」が弱い時に地上部が栄えたら枯れるんですよね。

 感謝の心が出てきてない時というのは、やっぱり感謝の根を先に張り巡らせるように、根のほうを大事にしないといけないですね。だから、苦労をするほうがいいんです、感謝の忘れた時は特にね。苦労がなかったら枯れますよ、必ず。苦労も神さまから必要として与えてもらった大きいプレゼントですね。早く苦労をさせてもらうほうがいいですね。

 今は、子供さんに対して贅沢をさせる親が多いんです。社会全体がそうですね、社会全体が子供に贅沢をさせすぎてますね、苦労を与えてない。これが今、いろんな問題が起こってる一番の原因ですね。昔の日本は、先ずみんなに苦労をさせましたよね、「小さい時には苦労をさせよ」と「苦労をさせてこそ立派になれるんだから」ってね。そして親も子供と一緒に苦労をしようとしたのね。贅沢をさせようとは、あまりしなかったですね、昔の人は。だから、みんな心が立派になれたんですよ。

 でも、今の時代はちょっと生き方がズレて間違ったところがあるんですね。今は、国自体も大きい借金をしながら国民全体に贅沢をさせすぎたの。借金してまで贅沢をする必要は全然ないですよね。ましてや、借金してまで子供に贅沢な姿をとらせたら駄目ですよね。
 神さまは、守護霊さんも守護神さんも感謝の心が深まるのを、心の成長を願ってくださるので、この世の物質的な表面の浅い幸せなんて相手にしてないですね。肉体の親以上に、魂の親である守護霊さんは厳しい。
 肉体の親は子供を甘やかして贅沢させようとするんです。何かそれが幸せなように錯覚している人がまだ多いですよね。でも、守護霊さんは、先ず感謝の心が早く深くなるようにしてあげたいのね。そして、本当に感謝ができるようになったら、必要なものは豊かに受けても大丈夫ですね。神さまの働きはみんな必要なものを豊かに与えてくるんです。

 物に対してでも、感謝が深くできるのだったら、いくらでも豊かに与えてくださるのね。感謝ができないのだったら、与えないほうがいいから、締め付けてくださるよね。お金でも同じですよ。皆さんは、お金があったら幸せだと思うでしょうけど、違うんです。お金があったら苦労が多くなる。

 大体、働いてお金をもらうでしょう。本当はこれ、みんな借金なんですよ。働いたからもらっていいんじゃないですね。本当の働きというのは、恩返しの働きが本当の働きです。神さまから、宇宙の全体から、みんなから幸せをいっぱい与えてもらってるでしょう。恩恵を無限に無限に受けているんですよね。それに対して恩返しをしようと思ったら、どれだけ働いて恩返しをしようとしても、恩返しはできないですね。万分の一は勿論、億分の一すらできないですね。自分が社会に対してどれだけ恩返ししようかという、その気持ちさえあったらタダで働いて当たり前なんです。自分にできることを一所懸命して、社会へ恩返しするんですね。働いたからお金を要求するというのは、本当は間違いです、根本的にね。

 お金をもらった時は「新たな借金」というぐらいがいいですね。そうすると、お金を沢山持った時は大きい借金なんですよ。「儲けすぎ」というのは借金を沢山もらったことになるのね。高利の借金かもしれないですよ。儲けすぎて幸せになるんじゃないですね、儲けすぎたら心に借金をいっぱい背負うんです。この借金が「思い」という姿でかぶさってくる。世の中を見てたらわかるでしょう。ぼろ儲けしてがめつい人は、みんな思いが溜まってるからなんですよ。欲の心・思いがいっぱい溜まるんです。でも、あまり儲けてない人、儲けすぎない人は思いをかぶらないから心がまともになりやすいですよね。

 これと同じで、人からいろいろお世話をしてもらうでしょう。親から子供がいろいろ助けてもらったり、世話をしてもらって、贅沢をいっぱいさせてもらったら、これも子供が思いをいっぱい背負うんです。思いの心は感謝の心と正反対ですからね、だから感謝しないで、文句を言うんです。それで我がままになるでしょう。贅沢をさせすぎたために、大事な子供を我がままに、親不孝にしてしまってる。極端にいうと、何も与えないぐらいがいいのよ。食べ物もあまり与えすぎたら駄目ね、一日に一食でもいいかもしれない。たまに断食をさせて、山に一週間ぐらい一人で放っぽり出すというのもいいかもしれない。サバイバルゲームに参加しなさいって。自分で山の中を駆けずり回って食べ物を探すでしょう。「食べられるものはなんでも食べよう」という感じで一週間ぐらい生活すると感謝が深くなるのよ。本当はそうよね。だから「逆境に置かれる」これが一番の感謝を深める絶好のチャンスね。

 どんな苦労も苦労は先にするほうがいいですね。これは、守護霊さんが与えてくれてるの「早く感謝が深くなるように」ってね。でも、みんな、守護霊さんの本当の気持ちをわからずに、お金が無い時に「お金が欲しい」といのね。病気をしたら「病気を治して」と言うんだけど、逆ね。先ず感謝の心を先に育てないといけないよね。感謝の心が育ったら病気は瞬間に治るの。お金でも必要なお金をサッと入れてくれるのね。

 感謝の心が深くなって、輝きが強くなったら、少々の思いはなんでもないでしょう。瞬間に消えるもんね。それなら、お金でも物でも何でも与えてもいいというわけよね。早くそこまで行かないとね。
 
 だから、「逆境に置かれて本当の幸せ」なんよ、そこで感謝の心を養うのね。順境に置かれても、深い感謝になってないと「当たり前」という感覚じゃ、まだ感謝じゃないのね。逆境に置かれた時に、感謝ができるようになったら本物よね。その人は何を与えてもらっても思いをかぶらない、かぶっても瞬間に消してもらえるから、幸せが失われることはないのよね。いつも守護霊さん・守護神さんの愛の計らいって凄いから、人の思いや願いをはるかに超えてるわね。今、置かれたままが、本当はそのままでいいのよ。必要なものとして、必要な勉強材料として今与えてもらってるね。それをプラスに受けて感謝できたら卒業して行くのよ。だから、なんでも感謝するほうがいいよ。もう全てに「感謝、感謝」よね。

 病気をしたら「病気さん、ありがとうございます」、貧乏をしたら「貧乏さん、ありがとうございます」よね。意地悪な人が出てきたら「意地悪な人さん、ありがとうございます」でいいのね。感謝ができたら、それで卒業して行くから直ぐにマイナスの姿は消えて、全部プラスに置き換えてくるのよね。だから『苦労をした人が感謝が深くなる』ね。皆さん、苦労はいっぱい先にしてるよね、だからここへ来られたのよ。苦労をこの世でしてなかったら、過去世でかなりしてるはずよね。苦労をしてるからこそ感謝の心を深くしてもらえるんでね。